ぴ〜教授のショートサスペンス あなたはこのfinalに耐えられるか!
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「ここにおいででしたか?」「えぇ、ここは静かでいいです。落ちつきます。」
「まだ、現れませぬか?」「まだです。もうそろそろでしょう。」
ましらのこざるはここ随心院の別院に来てから、はや2週間。小野小町の現世霊を待っている。
彼女が今回のキーだ、とにらんでいる。これを聞き出さねば、そのためには亜空間から
サイトリンクを伝って、小野小町に接触し、彼女をこのゆかりの地、随心院にださねばならない。
それは、何時来るかもしれない。マスターと仲間次第である。(決して時代劇ではござらぬぞ)
「どうかね?」「もう、大丈夫ですわ。そろそろ覚醒するでしょう」
「しかし、ここはいい空間だ。ぴ〜教授のこころの純真さだね。」「そうですね。私も落ちつきます。」
男女の会話がかすかに聞こえた。やがて、やさしい光が目に入ってきた。「どうしたんだ。ここはどこなんだ。」
「ぴ〜さんおはよう!お目覚めね。」誰かが話しかけてきた。聞き覚えがある。イザベラだ。
そうだ、あの時観客席から、カウウンターに動き、そして……。
「おはよう。」男の声がした。くもの巣のマスターだ。
「ここはどこなんですか?そして私はどうなったんですか?」
「動転するのはわかるが、心配しなくていいよ。少なくとも、我々は君の敵ではない。」リーダー格のような
口調で、他を圧倒する説得力がある力強さでマスターは続けた。
「ここは、君の世界、空間だよ。ぴ〜さんがいちばん安らぎを覚える空間に、今私達はいる。
あたりを、じっくりみてごらん。思い出すはずだここがどこか」
ここは、確かにホテルの一室、窓の外にはおおきな公園が広がる。そして、遠方にタワー…。
どこのタワー??あの形は、確か…ソウルタワーだ。ここはソウルか?ということは公園は南山公園
ホテルはグランドハイアット。どうやって、ここへ。
「ここは、君がもっている空間だよ。仮想亜空間。現世のグリットとこの亜空間のグリッドはどこかで続いている。
そして、我々はそこを通ってここに、来ているんだよ、イザベラの力で。ここで、話すのがなにかと都合がいいからね」
「もう一人合わせたい仲間がいる。」マスターは窓の外を指差した。子供たちと遊んでいる一人の
女性が目に入った。顔をあげた、「あっ!占い師!彼女も仲間なのか!」「そう、名前はdool」
「さあ!さっそくだが行こう。ぐずぐずしている時間がない。君にはおいおい話すよ。とりあえず、今は私達を信じて
付いてきてくれないか。」と言うか言わぬか一瞬うちに画面が変わった。doolのいる公園に3人が現れた。
「こんにちは、大丈夫?」dool と呼ばれる占い師は、にこやかにぴ〜に語り掛けた。
「えぇ、訳がわからないけど、なんとか生きているようです。」
「さあ、いくぞ!」っとマスターが言った。次の瞬間4人は、どこかの部屋の一室に移動していた。
「遅かったか!」っとマスターはつぶやき、イザベラとdoolもある一点を見つめていた。
ぴ〜教授も同じように目で追った。
一人の男が、PCの前にうつ伏せに倒れこんでいた。PCのモニターのスクリーンセイバーから
たのしげなミッキーのメッセージが流れてる。Hello everybody!! Kill me please! (…つづく)