エピソード8 怯える女将

「おい!女将はどこや!」
「どこいっきょった。」
「早よ、呼ばんかい!」
「どこいてけつかんねん」
「女将!女将!はよでてきいや」
その頃、女将はフロントの端の隅に、うずくまってフロントマネージャーの陰に
隠れ、”警察呼んで!!!”とうろたえていた。この状況を傍でみていた、A君の
同僚が喚きまわっているA君に聞いた。
「どうしたんや、おい」
「どうもこうもあるかい」
「殴りもしてへんのに、あいつ(女将)が”俺に殴られた”言うて、へんたれてどっかへ
いったさかいやな、腹たって捜してんねんやんけ!ちょっと肩さわっただけやがな!」
「せやから、ほんまに殴って、”これが殴るちゅうことや!”って、教えたろ思てんねん。」

「女将ィ!!どこや!」

その後、B君のとりなしで、警察沙汰になることなく事無きをえたが、ちょっとしたことが
酒を飲むと、想像を絶する(予測不能な)方向に向かうのである。
彼らもまた、私の友人だけに、頼もしい限りである。

本文決して学校では習わない言葉使いであり、関西弁の喧嘩用法です。
感情をこめて、臨場感あふれる喧嘩調で読んでください。
意味不明な場合は”やまとのことば”を参考に!
 

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